リレーコラム

2026.08.10

経営革新計画について

 

物価高騰、人手不足、そして取引先の業界再編など、中小企業を取り巻く外部環境は大きく様変わりしています。
既存事業だけで持続的な成長を描くことが難しくなる中、新分野進出を経営の選択肢として真剣に検討し始める経営者が増えているように感じます。
しかし、闇雲な多角化はかえって経営資源を分散させ、本業の弱体化を招きかねません。                                        
「新しい商品を作りたい」「新サービスを開発したい」そんな想いを形にする岡山県の公的制度が「経営革新計画」です。
新商品開発、新サービス提供、新たな生産方式の導入など「新事業活動」に取り組む中小企業を県が承認する仕組みで、経営基盤の強化を後押しする制度として広く活用されています。

今回はこの経営革新計画について説明します。

経営革新計画の内容と目的
経営革新計画は、中小企業等が「新製品」や「新たなサービス」の創出等に取り組み、企業価値等の向上を通して現状の経営を革新するために策定する中期的な経営計画で、計画期間は3~5年で設定。
その期間内に「付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)」または「従業員一人当たりの付加価値額」の伸び率が年平均3%以上、給与支給総額が年平均1.5%以上伸びる計画であることが必要です。
承認を受けると、岡山県信用保証協会等の特別枠での融資制度の申込が可能になったり、一部の補助金における加点があったりします(詳細は岡山県経営支援課のホームページの内容をご確認ください)。
経営革新計画は承認後の支援策よりも、重要なのは「計画づくりのプロセス」そのものです。
承認申請には、現状分析、市場調査、収支計画、数値目標を盛り込んだ具体的な事業計画書の作成が必要です。
この作業を通じて経営者は自社の強みと課題を客観的に整理し、実現可能な成長シナリオを描くことができます。
つまり経営革新計画は「経営の羅針盤」を作る機会でもあります。
一方で、市場性の裏付け、数値計画の整合性、実施体制といった必要な要素を独力で盛り込むのは容易ではなく、承認までの道のりでつまずく事業者も少なくありません。

第三者の視点による支援を受けながら計画を練り上げることで、その後の実行力や事業の成果も変わってきます。

経営革新計画活用に関する私見
最近の経営支援では、堅調に推移している業界と、新たな商品・サービスの登場や消費者の生活習慣の変化により大きな変化を迎えている業界との差が広がっているように感じます。
既存事業の外部環境が厳しい中で、このままでいいのかと悩む経営者の方も多くいらっしゃいます。
もちろん新事業も成功するものばかりとは限りませんが、経営革新計画の作成を通して、自社の事業と今後の戦略を考える良い機会になります。
ぜひご相談ください。

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