リレーコラム

2026.01.13

企業経営の転換期ー過去の変革期にみるAI導入

経営コンサルタントの中原です。今回は伝えたいことが二つあります。

その一は、AIの進化による大転換期にあるということです。
私たちは今、これまで培ってきた能力や経験が、以前ほどそのまま優位に働かなくなる時代に入っています。これは、人の能力が不要になるという話ではありません。これまで評価されてきた知識や成功体験が、環境の変化によって、成果に結びつきにくくなっているということです。
現場で多くの企業を見ていると、AIの急速な進展が、この変化を一気に加速させていることを実感します。現時点で、AIを業務や経営判断に取り入れ、安定して成果を出せている企業は決して多くありません。特定の専門家を除けば、多くの経営者や社員にとってAI活用は、まだ試行段階にあります。そのため、年齢や役職、過去の実績が、そのまま優位性になる状況ではなくなっています。
私はこれまで、パソコンの導入、ワープロや表計算ソフトの普及、スマートフォンの浸透といった変革期を、企業の現場で数多く見てきました。その中で一貫して感じてきたのは、技術の良し悪し以上に、「どのように向き合ったか」が企業の将来を左右してきたという点です。
導入を慎重に見送った企業では、気づかぬうちに業務のスピードや意思決定の質で差が生まれていました。一方で、完成度を求めすぎず、早い段階から使い始めた企業は、失敗を重ねながらも自社なりの使い方を蓄積し、競争力を高めていきました。
対応できた企業は成長を続けることができると考えます。

その二は、企業が全社的な取り組みでAIに対応しなければならないということです。
AIについても、過去の変革期の構図が当てはまります。今すぐ高度に使いこなす必要はありません。今までの経験の価値が低くなるので、早く取り組み、「分からないから様子を見る」という判断を組織として常態化させないことです。変化の大きい局面では、この判断の積み重ねが、数年後に明確な差として現れます。
特に生成AIは万能な解決策ではありませが、考えを整理し、情報収集や検討のスピードを高め、人の仕事を支える有効な道具です。これは、単なる道具の導入ではなく、仕事の進め方や経営の前提が変わりつつあることを意味します。
過去のやり方が通用しにくくなっている今は、同時に新たな挑戦がしやすい時代でもあります。経営者だけでなく、組織として社員一人ひとりが「まず試してみる」という姿勢を持てるかどうか。コンサルタントの立場から見ても、その姿勢こそが、組織の将来を確実に形づくっていく要因になると考えています。

コメント

コメントフォーム

不適切なコメントを防止するため、掲載前に管理者が内容を確認しています。
適切なコメントと判断した場合コメントは直ちに表示されますので、再度コメントを投稿する必要はありません。

カレンダー

«1月»
    1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

ブログ内検索

お問い合わせ

Tel.086-225-3635

営業時間 9:00~17:00 定休日:土日祝

  1. ホーム
  2. リレーコラム
  3. 企業経営の転換期ー過去の変革期にみるAI導入
TOP