目標とは
辞書には色々と書いてありますが、私は「いつまでに、何をどこまでやるの?という問いに対する答え」だと思っています。
例えば、「今期の売上高を5億円にする」とか、「来期中に販売管理システムを更新する」などというものです。
社員は「目標」では動かない
多くの会社が、期首に部門目標や個人目標を設定して、中間でチェックし、期末には目標の達成度を評価するという仕組みを取り入れています
しかし、現実にはそれがうまく機能していない会社も見受けられます。
表面上はそのような仕組みが運用されていても、社員に「その目標を本気で達成しよう」という自発的・自律的な勢いが見えないのです。
目標と目的の違い
目標と似た言葉に、目的という言葉があります。
時に混同して使われることもありますが、この二つは分けて考える方が良いでしょう。
「目標」は測定・評価が可能な「目じるし」ですが、「目的」はもっと抽象的な「意図」だからです。
目的とは
私は、「目的」とは「なぜ?という問いに対する答え」だと理解しています。
例えば、「なぜ5億円売るの?」と聞かれたときに「3%の賃上げをしても営業利益を残すために」と答え、「なぜ営業利益を残すの?」と聞かれたら「この事業を続けるために」と答え、「なぜこの事業を続けるの?」と聞かれたら「お客様の期待に応え、私たちの生活の糧を得るために」と答える・・・。
このような連鎖の中の、「〇〇するために」という答えが「目的」と言われるものでしょう。
社員を動かすのは「目的」
社員に「目標」を浸透させるのは大切なことではありますが、それだけだと社員の動機づけがおろそかになりがちです。
経営者の考える「目的」の体系が腹にストンと落ちた社員は、「目標」に追われるのではなく、自分から自発的・自律的に「目標」を追いかけるようになります。
経営者の方々は、ぜひ社員に対して「目的」を語っていただきたいと思います。