2025.11.11
最近多くの企業でBCP(事業継続計画)が作られています。私も経営コンサルタントとしてBCP策定のお手伝いをすることがあります。企業様が最初に作ったBCPの原案は多くが自然災害に偏重したものとなっていますが、経営、サプライチェーン、情報、人的リスク を含めて幅広に想定することで、より実効性の高いBCPになります。
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大項目
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中項目
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具体的な内容の例
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対応状態
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人的リスク
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経営者、キーパーソンの病気や事故による業務遂行不能状況
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・社長が休日に高速道路で逆走車と正面衝突して意識不明の状態になった。(数か月は業務に復帰できない)
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1.対応策有
2.対応策無
3.考えてない
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・営業担当専務が競合他社に優秀な部下2名を引き連れて移籍した。
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1.対応策有
2.対応策無
3.考えてない
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重要技術者、営業担当者の退職、引抜き
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・工場で重要な技術・技能を持つ社員が、あと1年で定年退職となる。会社としては継続雇用を提案しているが、本人は高齢者の親の介護の為、郷里に帰りたいと言っている。この技術を持つ人は社内にはいない。
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1.対応策有
2.対応策無
3.考えてない
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従業員の大量欠勤(パンデミック・感染症拡大など)
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・新型感染症の流行で、社員の大量欠勤が発生して、業務に支障が出る状態となった。
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1.対応策有
2.対応策無
3.考えてない
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労働災害や安全管理不備による事故
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・従業員が安全保護具を着用せず高所作業を行い、転落事故を起こした。
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1.対応策有
2.対応策無
3.考えてない
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後継者の存在
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・後継者は社内にいない。
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1.対応策有
2.対応策無
3.考えてない
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また、以下の項目もチェックしてみましょう。
不安な事柄があれば経験豊富な当社のコンサルタントにお声掛けください。
<企業を取り巻くリスクの大項目リスト>
1. 人的リスク
•経営者・キーパーソンの病気や事故による業務遂行不能状況
•重要技術者・営業担当者の退職・引き抜き
•従業員の大量欠勤(パンデミック・感染症拡大など)
•労働災害や安全管理不備による事故
•後継者は存在するのか
2. 自然災害リスク
•地震、津波、台風、洪水、土砂崩れなど
•落雷、火災(自然発火・雷による)、竜巻など
•異常気象(猛暑・大雪・寒波による物流停止や生産障害など)
3. インフラ・設備リスク
•停電、通信障害、上下水道やガスの供給停止など
•自社工場・倉庫の火災・爆発・重要機械で予備機の無い機械の故障など
•老朽化設備の破損、危険物の漏洩など
4. サプライチェーンリスク
•主要仕入先の災害・倒産・輸送障害など
•原材料・部品の輸入遅延(海外生産国の政情不安・関税強化・禁輸措置・港湾ストライキなど)
•輸送・物流の途絶(道路寸断・運送業者の人手不足・燃料不足など)
5. 経営・財務リスク
•為替変動(1ドルが100円になったら、200円なら)や関税強化によるコスト上昇
•金利上昇や資金繰り難による経営圧迫
•取引先の信用不安・連鎖倒産リスク
•株主・金融機関からの信頼低下
6. 情報セキュリティリスク
•営業秘密・製造ノウハウ・顧客情報の漏洩
•サイバー攻撃(ランサムウェア・不正アクセスなど)
•システム障害・データ消失
•社員の不注意による情報漏洩
7. 社会・規制リスク
•環境規制強化、排出基準・廃棄物処理規制の変化
•労働法改正(働き方改革・時間外労働規制)による人員不足
•貿易摩擦や国際政治リスク(関税、輸出入規制など)
•近隣住民や地域社会からの訴訟・苦情など
8. レピュテーション(企業にとってネガティブな評価や噂)リスク
•製品不良やリコールによる信用失墜など
•SNS拡散による風評被害
•環境破壊や人権侵害の指摘によるブランド毀損
9. 健康・感染症リスク
•新型感染症流行(従業員出勤不能、需要変動など)
•食中毒・衛生関連事故(食に関わる製造ラインの場合)
•メンタルヘルス不調の増加による人員流動リスク
10. リスクに十分備えないリスク
・火災保険・地震保険などでの対応状況
・経営者への保険
・長期間内容を見直ししていない保険
Tel.086-225-3635
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