リレーコラム

2025.06.10

購入型クラウドファンディング

 最近では、購入型クラウドファンディングを活用した物販が注目されており、実施者数も増加しています。

クラウドファンディングは、寄付して頂くものと思っている方も多いですが、購入型クラウドファンディングは、支援に対して商品・サービスを提供するというBtoC  ECサイトです。

下記のデータは、私が独自に集計したデータですが、

2024年の国内の主要な購入型クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」「Makuake」「READYFOR」「GREEN FUNDING」「うぶごえ」「kibidango」「MotionGallery」「ForGood」の合計で達成金額432.3億円、支援者数359.5万人、実施件数25,586件となっています。

上記の主要な購入型クラウドファンディングサイトのうち、「CAMPFIRE」の達成金額は135.7億円(支援者数162.9万人)、「Makuake」の達成金額は160.6億円(支援者数127.9万人)となっており、高い市場シェアを占めています。

「Makuake」は、物販特化型であり、「アタラシイもの」を取り扱うクラウドファンディングサイトになっているため、岡山県の中小企業においても、「Makuake」を活用して新商品の販売を行いたいというニーズが増加しており、毎月数件の相談を受けています。

私が認識している購入型クラウドファンディングを活用した物販のメリットは下記のとおりです。

(1)無在庫販売

Amazon等のBtoC ECサイトでは、在庫を持たずに販売を行うことはできませんが、購入型クラウドファンディングでは、在庫を持たずに販売を行うことができます。

そのため、支援金(売上)を先に受け取り、後で原価(商品仕入や製造原価)を支払うことができます。

(2)テストマーケティング

中小企業は、魅力的な新商品を開発して販売しますが、その新商品が市場に受け入れられるかは不明です。

購入型クラウドファンディングで試行的に販売することで、新商品が市場で売れる商品であるかを検証することができます。

(3)BtoB展開

購入型クラウドファンディングはBtoC取引ですが、BtoC取引とBtoB取引の両方を拡大したいと考える企業も多いと想像できます。

購入型クラウドファンディングで販売実績を作れば、BtoCの商談などの際に販売実績を示しながらバイヤー等に提案ができます。

また、「Makuake」は多くのバイヤーがチェックしているため、バイヤーから直接連絡が入ることもあります。

クラウドファンディングを実施する際には、サイトの手数料に加え、SNS広告を実施すれば広告宣伝費もかかるため利益は出にくいですが、BtoB取引やAmazon等のBtoC ECサイトでの販売の布石として実施することは有効であると考えます。

「運転資金の調達が難しい」「新商品の販売促進に悩んでいる」といった方は購入型クラウドファンディングの実施を検討してみてはいかがでしょうか?

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