2021.08.10
今月のリレーコラムは「経営者の器」について、弊社元代表の額田信一が担当いたします。
人の命に限りがあり、形あるものが全て壊れてなくなるように、企業は必ず衰退するものです。諸行無常、盛者必衰、生者必滅、会者定離、「さよならだけが人生だ」、とはまさにこのことでしょう。しかし、それで終わってしまっては皆が困るので、次世代の経営者に事業を承継して企業を新しく生まれ変わらせるのです。
企業の永続性を考えると、次世代の事業は器の大きな経営者に託したいものです。経営者の器は、次の三点で測れます。①志の高さ、②動かす人・物・金の重さ③退き際の潔さ、の三点です。
①は、経営の動機として世の中を変えるほどの意味を持つ仕事を考えているのか、あるいは自分の利益やせいぜい社員の生活を考えているのかの違いです。②は、事業規模が大きいか小さいかで決まります。③は、企業を一種の「社会からの預かりもの」として次世代に引継ごうと考えているか、あるいは「かまどの灰まで自分のものだ」と考えているかで見えてきます。
人の命に限りがある以上、どれほど超人的な活躍をしている社長も、いつかは経営者人生を終える日が来ます。その時に、良い事業、良い人材を、自分より器の大きな経営者に託せると良いですね。
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