リレーコラム

2024.02.13

「自働化」と「ジャスト・イン・タイム」

今月のリレーコラムはものづくりコンサルの瀬良昌宏が担当します。

ものづくりといえば真先にトヨタ生産方式が思い浮かびます。基本思想は「自働化」と「ジャスト・イン・タイム」と言われています。
製造業の現場の経験、コンサルとして工場の診断、改善に携わって来ました。

小職の基本的な考え方は、一度ゼロベースでどう作業を作るかから会社、工場の方とワイガヤをやることが近道と考えています。ただ単に作業順番を書いてます。最初立ち上げの時に決めた作業がそのままになっている事が多く、今のやり方に疑問を持っている方も見受けられます。

現場では、どうしてこういう作業をしているのか、どうしてここで作業を区切っているのか等について参加者で意見交換をしていきます。最初に書きました、自働化の視点も将来を見据えて検討していきます。

作業と工程ですが、JISでは、作業とは、「対象物の物的,情報的な特性の人為的な変化,観察,評価,処理など」と定義されています。最初に目をつけるのは「取り・置き」です。作業のやり方で「取り・置き」回数が激減します。

工程とは、「原料,材料,部品又は製品について、それに変化を与える過程をいい、その過程を構成する個々の要素工程及びそれらの要素工程について順序関係を示した工程系列を意味する。」と定義されています。また工程分析記号が決められていて、「加工」「運搬」「停滞」「検査」の四つになります。この中で価値を生むのは「加工」だけです。工程のムダは、他の三つを取り除くことです。

進めていくと、ジャスト・イン・タイムの実現になります。
トヨタでは、採用段階からカイゼンの気がある人を採用し教育していきます。
強力な武器は、職場にいる社員がカイゼンは当然という思想があることです。
トヨタのやり方を導入する前に、社員がそう思うかが大切です。そのために皆で出来るカイゼン項目の設定と小さな事と思われても、定期的に実行することがポイントです。コンサルの一番の役目は、続けて行くために寄り添うことです。

5S、七つのムダもトヨタ式で導入を図っている会社が多いですが、トヨタでない会社が導入を行うときには、現場を皆で巡回し気になるところを抽出し皆で簡単に解決できる項目から続けていきます。順調に進んでいった後、トヨタの5Sの導入となります。

七つのムダもトヨタでは作り過ぎのムダが最重要とされていますが、先ずは各社の実状に応じて取り組むことが良いでしょう。不良のムダで苦しんでおられる会社もあります。

最後に、トヨタ生産方式も基本は「IE(Industrial Engineering)」をベースに発達してきました。小職のベースもIEにあります。企業の皆様にお役だちをモットーとしています。

当社の経営理念である『地域と企業の発展が私たちの願いです』を実践させていただきたく思っています。

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