2023.07.11
今月のリレーコラムは、ISO主任審査員木川喜英が担当いたします。
今回は、ヒューマンエラーの原因について、お伝えしたいと思います。
ヒューマンエラーが起きる3つの原因には、以下のことが考えられます。
ヒューマンエラーは「いつも通りと思った」といった従業員の思い込みや、「ダブルチェックを怠った」など、危険を軽視して確認を怠ることや作業の省略によって発生します。
確認不足が原因のヒューマンエラーは、業務に慣れた時期や、業務が属人化したときに発生しやすいのが特徴です。
「知っていると思った」「誰かがやっていると思った」など、伝達ミスもヒューマンエラーを引き起こします。
申し送りや情報周知の不足によるヒューマンエラーは、複数人が関わることにより関心が薄れたり、コミュニケーションが不足している職場で発生しやすくなります。
「この程度でいいと思った」「上司に相談しなかった」など、判断ミスが原因でヒューマンエラーが発生することもあります。
判断ミスによるヒューマンエラーは、承認フローが確立されていなかったり、エスカレーションするルールが明確にされていないなど、判断基準が明確になっていないことが原因です。
組織内のマニュアルが整備されていない場合や業務上のルールが定められていない場合、確認不足や判断ミスによるヒューマンエラーが起きやすくなります。
また社員が目先の業務に追われて余裕がないような多忙な職場も、ダブルチェックする時間がない、疲れて頭が回らないなどの理由でヒューマンエラーを引き起こす可能性があります。
さらに部署内や部署間のコミュニケーションが不足している場合も、互いの作業内容を把握していないため、伝達ミスなどによるヒューマンエラーが発生しやすくなるでしょう。
ヒューマンエラーによる事故を防止するには、そもそもミスが起こらないような設計を行うことが効果的です。オフィス内では以下のような取り組みが考えられます。
誤った操作をしようとしたときに、それ以上先に進めないような仕組みを構築しておけば、エラーが発生することはありません。
一方、ヒューマンエラーを減らすもう一つの手法としては、あらかじめ注意を喚起するのも効果的です。
たとえば荷物を移動しようとしたときに、「割れ物注意」の札が張られていれば、誰もが取り扱いに慎重になります。
人は危険を認知すると慎重になる傾向があるため、「注意」「重要」などの目立つ印やアラートを用いると良いでしょう。
みなさんの会社では、ヒューマンエラー対策は効果的と言えるでしょうか?
十分ではない場合は、上記に記載したことを意識してみると、効果的な対策が見つかるかもしれません。
ヒューマンエラー対策にお悩みの場合は、アルマ経営研究所までお気軽にご相談ください。
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